昨年の仙台市で開催された第25回全国スポーツ祭典の後を受けた第16回全国卓球選手権大会は11月19、20日の両日静岡県・浜松市の浜松アリーナで開催された。大会には27都道府県から一般団体に108チーム、ベテラン団体に59チームの計167チーム、個人戦には681人の参加で熱戦が展開された。また、予選開催県数、エントリー規模など過去最高のレベルに達した。スポーツ連盟40周年の節目の年に開催されたこの記念すべき全国大会は、ここ数年のより全国大会にふさわしいものにしていこうとする努力が、定着してきたことを裏付ける大会となった。
■ 緊迫した試合の数々
試合内容も、初日の男子団体戦では、決勝トーナメント19試合中11試合が3-2の接戦で、緊迫した試合が多かった。結局優勝は、戦前の予想通り、東京都代表のチョコベテBチームと埼玉県代表の冠雲クラブの争いとなり、3-2でチョコベテBが冠雲クラブを振り切り初優勝を飾った。 そのほかに、ベスト4進出の東京のマイダスの健闘が光った。兵庫のミューズ、シュガークラブの若いきびきびとしたプレーが印象的だった。
女子一般団体戦は、昨年の覇者でタイのオリピック選手を擁する兵庫県の「神卓クラブは」が、二連覇を狙ったが準決勝で東京の「京卓クラブ」に破れ、3位に終わった。昨年2名いたタイ選手が今回は1名しかエントリーできなかったため、やむえないところであった。その京卓クラブが決勝で同じ東京都代表の美鷹クラブを3-2で破り、初優勝を飾った。
■ 女子一般団体戦~若年層チームの台頭著しく
決勝トーナメント進出16チーム中、東京8チーム、埼玉、神奈川各2チーム、千葉、茨城が各1チームと圧倒的に関東勢が占めた。女子も、毎年20代の若い層のチームが上位を占めるようになり、レベルも大幅にアップしてきている。同時に行われたベテラン団体戦 (55才以上で構成)は、男子は昨年準優勝におわった神奈川の「さくらクラブ」が、東京のブループラムAチームを破り、念願の優勝を果たした。女子決勝は昨年同様、東京同士の対戦となり、「葛城クラブ」が「友&THAクラブ」をストレートで破り初優勝を飾った。
■ 圧倒的な強さを見せたチャンピオン
個人戦は九クラスの年代別に分かれて熱戦が繰り広げられた。男子一般では、昨年3位、1昨年優勝の田中選手(東京・KUNITAKU)が、オールストレー勝ちで2度目の優勝を飾った。安定したドライブと軽快なフットワークは健在であった。 女子一般は、兵庫のアニサラ・ムアンサック選手(神卓クラブ)が圧倒的な強さで2連覇を飾った。 壮年の部は、全体として男女とも常連の選手が上位を占める傾向があった。逆に言えばもっと新しい選手の出現が期待される。また、女子は、東京、神奈川の選手の活躍が光った。
■ 来年も浜松アリーナで!!
最後に、今回、開催地である静岡県では、卓球組織がないということで関東ブロック協議会と愛知卓球協会との共同開催という初めての試みでしたが、無事終えることができ、また1歩あらたな峰へ踏み出すことができたように思います。そして、来年ももう一度この同じ浜松アリーナで開催することが決まりました。この経験を活かしさらにいい全国大会にしていきたと念じております。みなさん、本当にご参加ありがとうございました。来年また、お会いするのを楽しみにお待ちしております。
● 悲喜こもごも ~参加者の声
■ 来年も挑戦したい
僕らは高校卓球部の同窓生、何だか、強いチームばかりのブロックにいるみたい。全国大会は初参加。団体は負けたけど、個人戦では頑張ります。昨年個人優勝の広瀬選手と対戦できたのが嬉しかったです。「すげぇ強かった!」来年の出場できるよう挑戦します。
■ みんなとても強い!
棄権があって1試合で残念! 第1シードのブロックで、1試合しか出来ませんでしたが、千葉クラブは大変強かったです。部活は10人。今日は5人の応援を含めて9人が参加しました。とてもレベルの高い大会なので、もっともっと練習して、来年も挑戦したいと思う。
■ 来年も挑戦したい
何しろ全国大会と名のつくのは初体験。兵庫・千葉・東京と試合が出来て良い経験になりました。それぞれの持っているやり方は見ているだけでも勉強になりました。 また来れるように頑張ります。
■ 優勝を目指したけれど
2連覇の大阪すきやねん卓球から首位の座を奪おうと、チャレンジしましたが、決勝は神奈川のさくらクラブになりました。3番手のファイナルゲームまで奮闘しましたが、優勝を逃しました。また、元気にチャレンジします。
● 入賞者
【男子の部】
種目 | 優勝 | 準優勝 | 3位 | |
男子一般団体戦 | チョコベテB(東京) | 冠雲クラブ(埼玉) | シュガークラブ(兵庫) | マイダス(東京) |
男子ベテラン団体 | さくらクラブ(神奈川) | ブループラムA(東京) | キーヘンクラブ(兵庫) | すきやねん卓球(大阪) |
男子個人一般 | 田中卓雄 東京・KUNITAKU |
細井耕平 兵庫・須佐野クラブ |
清水大樹 千葉・TRF |
清水一旭 群馬・境・鶴谷 |
個人壮年A | 松尾 真 京都・小倉TRK |
K.SERMKIUSEREE 兵庫・神卓クラブ |
小林哲也 千葉・木更津クラブ |
菅弘志 神奈川・青嵐クラブ |
個人壮年B | 河原充 東京・松涛クラブ |
大場宏明 神奈川・神奈川クラブ |
前田俊司 兵庫・神卓クラブ |
鈴木敏男 千葉・千葉クラブ |
個人壮年C | 山本昌弘 兵庫・ドラ8クラブ |
岡 誠治 神奈川・松草クラブ |
吉川 進 兵庫・神戸北クラブ |
是常浩一郎 兵庫・ポパイ |
個人壮年D | 高橋英與 東京・双葉クラブ |
木内忠男 埼玉・フルセット |
杉野卓男 茨城・茎崎クラブ |
増田節雄 大阪・こあらーず |
個人壮年E | 藤野幸男 東京・ブループラム |
小田島敏夫 静岡・スペシャルウイーク |
角口美昭 兵庫・赤トンボ |
明瀬勝彦 大阪・好きやねん卓球 |
個人壮年F | 金沢保久 埼玉・ウイング |
井上歳夫 兵庫・神卓クラブ |
鈴木祥之 福岡・若松クラブ |
土谷貞雄 兵庫・ツエンテイワン |
個人壮年G | 藤本博文 兵庫・赤トンボ |
薄井覚二 神奈川・湘南シーガル |
利根川亘 千葉・掘南クラブ |
古川弘明 愛知・スヌピークラブ |
個人壮年H | 田中五郎 東京・東京ベテラン会 |
杉山金三 東京・個人 |
齊藤吉之助 京都・たなばた |
天羽敏隆 東京・卓友会・三鷹 |
【女子の部】
種目 | 優勝 | 準優勝 | 3位 | |
女子一般団体戦 | 京卓クラブ(東京) | 美鷹クラブ(東京) | 神卓クラブ(兵庫) | 九十九A(東京) |
女子ベテラン団体 | 葛城クラブ(東京) | 友&THAクラブ(東京) | 小田原北条クラブ(神奈川) | しらとり(神奈川) |
女子個人一般 | M.Anisara 兵庫・神卓クラブ |
谷岡かおり 滋賀・蛍友会 |
大野操 滋賀・蛍友会 |
山口弘美 滋賀・蛍友会 |
個人壮年A | 矢崎美奈子 福岡・クレア |
鈴木浩美 千葉・木更津クラブ |
阿部みゆき 神奈川・ヨーラクラブ |
吉川けい子 東京・THINK |
個人壮年B | 岩井美代子 神奈川・スコーピオン |
蔵園久美子 兵庫・神戸スーパードライ |
杉澤由美 東京・THINK |
中田紀子 神奈川・スコーピオン |
個人壮年C | 上田ゆき江 埼玉・スカット |
秋山智子 東京・卓習会 |
宇佐美和子 神奈川・上溝卓球愛好会 |
西川勇美 兵庫・あすか |
個人壮年D | 関根芳子 東京・THINK |
前澁広子 神奈川・しらとり |
永松陽子 神奈川・小田原北条クラブ |
太田広子 東京・ウイングス |
個人壮年E | 原田陽子 東京・翌檜会 |
大野悦子 東京・スヰートピー |
河西啓子 千葉・幕張シェル |
林 佳子 東京・ゆう&遊 |
個人壮年F | 丸山洋子 兵庫・まるくらぶ |
内山美枝 東京・卓習会アルバトラス |
八手亦鶴子 愛知・萌 |
瀬下耀子 千葉・幕張シェル |
個人壮年G | 金子昭子 東京・フロンテイズ |
寺田高子 京都・木犀くらぶ |
福永靖子 福岡・スマイル |
前川キミ子 埼玉・埼玉MTC |
個人壮年H | 植村みや 神奈川・卓球愛好会 |
手代木静子 東京・卓研パートナー |
富岡聡子 東京・葵クラブ |
谷川郁子 兵庫・愛光クラブ |